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【NIKE BLAZER MID】北海道の冬にオススメしたいハイカットスニーカー

【NIKE BLAZER MID】北海道の冬にオススメしたいハイカットスニーカー
この記事のハイライト

北海道の厳しい冬、雪は防ぎたいが防寒ブーツの野暮ったさは避けたい。そんなファッション愛好家のジレンマから、NIKEの定番ハイカットスニーカー「BLAZER MID」を「冬靴候補」として見出した筆者。雪の侵入を防ぐ実用性に加え、レザー素材の選択肢、ジャケットスタイルにも合うシンプルさと汎用性が決め手に。これは単なるスニーカー紹介ではない。極めて個人的な視点と「偏愛」に基づき、北海道の冬とスタイルを両立させるための、リアルな選択とその理由を綴った記録である。

ブログ内にVirtual-Wardrobeと称して、自分だけの脳内仮想ワードローブを作ってみた。カッコつけた名前にはしているが、要は様々なオンラインストアを巡りながら、「あれいいなぁ」「これいいなぁ」と思ったものをお気に入り保存していくだけ。それをPinterestのウィジェット機能を活用して転載しているだけである。だけども案外、こうして一覧にして並べてみると自分の好きなものだけが並んでいて、なかなかに心地よい。お気に入りのセレクトストアの商品をさらに厳選しているのだから、当然だ。そんな自分にとってのグッドセレクションの中でも、私が最近チェックしているのはNIKE BLAZER MIDである。

Nike Blazer Mid ’77 By You

私が名作”NIKE BLAZER MID”を選ぶ個人的な視点

BLAZER MID。バスケットシューズとして生まれ、スケーターに愛され、今やストリートの定番となったNIKEの名作スニーカー。名前を知らない人でも一度は目にしているはず。多くの人はファッション性、特にそのストリートカルチャーとの繋がりからこの靴を選ぶだろう。しかし私はそういった文脈とは異なり、「雪が靴に入らない足首まで隠れるハイカットシューズ」というハッシュタグでこの名作に辿りついた。別の言い方をすれば、このBLAZER MIDを北海道での冬靴代わりとして取り入れようと考えているということ。NIKEのマーケターも想定外であろう、いかにも不純な動機である。

北海道の冬と、スタイルのジレンマ

北海道に移住してから約6年ほどが経つ。厳しい冬の寒さや、圧倒的な積雪量にも随分慣れてきた…と言いたいところだが、正直、足元の問題だけが解決していない。移住するまで本州しか経験せず、本格的に寒い土地で過ごすための服は登山で使用するダウンウェアぐらいしか持っていなかった。トップスやボトムスは暖かさに直結するため、ここ数年で買い揃え、まあ及第点と言える防寒装備はようやく整ってきている。となると、やはり一番の問題点は足元だ。正直、寒さの点では全くもって問題ない。靴の中にすぐ雪が入ってくるところが問題なのだ

いわゆる短靴しか持っていないため、積雪がすごい日なんかは少し出歩いただけで靴下ごと雪まみれになってしまう。これを解決するには、いわゆる「防寒ブーツ」を履くのが最も合理的だろう。そのように心の表層では思っているのだが、心の奥底で絶対に防寒ブーツは履きたくないという強い意志がそれをブロックする。どうしても、あの「ボテッ」としたフォルムが好きになれないのだ。「オシャレは痩せ我慢」とはよく言ったものだが、私の場合、痩せ我慢というよりは、単純に自分のスタイルに合わないと感じてしまう。この足元問題さえクリアできれば、私も胸を張って道民を名乗れるのだが、なかなかそうもいかない。

CHUCK TAYLOR CANVAS HI

ハイカットへの挑戦と気づき

実は、BLAZER MIDに辿り着く前に、一つの実験をしていた。それは、コンバースのチャックテイラー、通称“CT70″のハイカットモデルを冬に履いてみること。これが、北海道の冬にすこぶる調子が良かったのだ(※あくまで個人の感想)。ハイカットが雪の侵入をしっかり防いでくれる恩恵は、想像以上に大きかった。

もともとVansのオーセンティックやローファーのような、足元がシュッと見える靴が大好物だった私にとって、「くるぶしを隠す」ハイカットには、正直かなりの抵抗があった。何だか照れ臭いというか、野暮ったく感じていたのだ。だから、CT70のハイカットを選んだこと自体が、私にとっては大きな譲歩であり、第一歩だった。だが、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とはよく言ったもので、一度履き慣れてしまえば、その抵抗感は消え、「ハイカットも意外と悪くないな」と感じるようになっていた。頑なに拒んでいたものが、案外すんなり自分のスタイルの一部になる。ファッションとはそういうものかもしれない。

Blazer Midを選ぶ理由:機能性とスタイル性の両立

ハイカットもイケると気づいた私はすぐさま、他の選択肢を探し始めた。他のブランドの定番モデルで取り入れられそうなハイカットなスニーカーはないか。そして見つけたのが、NIKE BLAZER MIDというワケだ。少し前にNIKE AIRシリーズの誕生の裏話を描いた映画を見たこともあって、こうして一直線に並ぶスウッシュを見ると感慨深いものがある。

なぜ数あるハイカットスニーカーの中でBLAZER MIDなのか? CT70も良かったが、より北海道の冬に適した選択肢として、そして自分の今のスタイルによりフィットする存在として、BLAZER MIDにはいくつかの明確な利点があった。

第一に、素材のバリエーション。BLAZER MIDには、アッパーにレザーを採用したモデルが豊富に存在する。キャンバス地のCT70と比べ、レザーであれば多少の雪や水濡れにも強く、より冬靴としての役割を果たしてくれる期待が持てる。

第二に、スタイリングの汎用性。私は普段、メンズファッションECサイトの運営という仕事柄、ジャケットを羽織るような、ややキレイめなスタイルをすることが多い。とはいえ、カチッとしすぎるのは苦手で、どこかに「抜き」が欲しい。そんな時、BLAZER MIDの持つシンプルさが絶妙なのだ。

レザーアッパーを選べばブーツのような品の良さを持ちつつ、スニーカーならではの軽快さで、ジャケットスタイルの「ハズし」として機能してくれる。特に、少し短めに設定したパンツとの相性が抜群だ。ローカットだと場合によってはくるぶしが見えてラフすぎることがあるが、ハイカットならパンツとの繋がりが美しく、足元がすっきりまとまる。

NIKEのハイカットモデルには、AIR FORCEシリーズや、DUNKシリーズといった不動の人気モデルが存在するが、それらは良くも悪くもフォルムやデザインの観点から、ジャケットスタイルに合わせるのは少し気が引けてしまう。近年のオーバーサイズトレンドの中では重宝されるが、私の好みである「シュッとした足元」や、ジャケットとの相性を考えると、BLAZER MIDの持つミニマルな魅力には敵わないと感じる。

個人的視点を貫くということ

世の中はボリュームスニーカーが全盛かもしれない。私の嗜好が完全に世の中と逆行しており、これも歳の影響なのかと思いつつ、今日もNIKE BLAZER MIDをネットで眺めている。それでも、私はこの冬、まずはお気に入りのBLAZER MIDを手に入れ、北海道の雪の中で試してみたいと思っている。そして来冬には道民と名乗れるようにレースアップのレザーブーツを手に入れたい。目標はCharlie Casely-Hayfordのようなテーラード×レースアップブーツのスタイルだ。

GQ JAPAN

最近のブログ界隈を見れば、この記事は「北海道の冬におすすめのハイカットシューズ5選!」といったアフィリエイト目的のタイトルで書かれるのが常套句だろう。しかしながら、そんなありきたりな記事を検索エンジンに吸い取らせても何も面白くない。それは誰かがやればいい話であるし、やらなくてもいい。そういうありきたりな情報には興味がない。

私はブログの本来の目的に立ち返り、個人的な趣味嗜好をブログとして残していきたいと考えている。今回の記事は、NIKEの名作BLAZER MIDを「北海道の冬靴」という、極めて個人的で偏った視点から深掘りしてみた。共感性は低いかもしれない。それでも、この偏愛が、どこかの誰かの、ほんの少しのヒントや、新しい視点に繋がれば、それ以上に嬉しいことはない。




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